着物の種類と用途
日本にはいろいろな行事があり、TPOに応じて着物を着分けます。
正月、節分、雛祭り、お宮参り、七五三、結婚式、お茶会、観劇など着物を着る機会は、案外あるものです。
【黒留袖】既婚女性の第一礼装で、結婚式などの正式な場に着るものです
【色留袖】基本的には5つ紋の色留袖は黒留袖と同格とされます。
【振 袖】未婚の女性の第一礼装で、結婚式のお呼ばれや成人式に着ます。
【訪問着】準礼装の着物で、結婚式のお呼ばれ、パーティ、お茶席などに着ます。
【色無地】一つ紋を付けると略礼装となり、式典、お茶席、法事など幅広く着られます。
【付下げ】略礼装で、式典、お茶席、法事など幅広く着られます。
【江戸小紋】略礼装で、式典、お茶席、法事など幅広く着られます。
【小 紋】街着として気軽にお洒落に楽しめ、お稽古、ショッピング、観劇などに着ます。
【 紬 】昔は家庭着でしたが、今は小紋と同じく街着として着ます。
【浴 衣】夏の着物の定番です。花火大会やお祭りなどで一番見かける着物です。
【喪 服】葬儀、告別式、法事に着る喪の正式礼装で、近親者が着ます。
季節に合わせた文様選び
着物や帯には様々な模様が描かれており、季節に合わせて文様を選ぶことにより、四季を感じた装いを楽しむことができます。
○四季のある文様
・植物 (桜、梅、朝顔、ススキなど)、
・風物詩 (花火・風鈴など)、
・行事 (お雛様・こいのぼり・節分)
○季節にとらわれず着用できる文様
・幾何文様(市松、格子、三角、亀甲、立涌、菱、縞、水玉)
・生活財文(装身具、建物、道具)
・人物文様(童人、仙人、天人など)
・文字文様(吉、喜、福、寿、夢、卍)、
・空想的動植物文様(鳳凰、天馬、竜、花喰鳥、唐草、宝相華)
・動植物文様(草、木、花、果実、蔦、魚、鹿、馬、鳥、蝶)
・自然風景文様(茶屋辻、御所解、流水、山水、岩石)
・天象模様(月、星、日、雲、霞、雨、霰、雪、月)
着物での美しい仕草
着物姿で外出すると大変目立ちます。
美しい立ち居振る舞いは、大人の魅力を引き立たせます。
【立つ】背筋をまっすぐに伸ばしお腹を引っ込め、両足のつま先を軽く合わせます。
【座る】椅子には浅く腰掛け、背筋を伸ばし、両足のつま先を軽く合わせます。
【歩く】裾が乱れないように、やや小さめの歩幅で歩きます。
【 手 】二の腕が出ないよう、モノをとったりする時は反対側の手で、手の袖口を軽く押さえます。
【階段】階段に対して身体を少し斜めに向け、つま先から斜めに上り下りします。
片手で上前を押さえ、裾を乱れないようにします。
【 車 】足を地面につけたまま、腰からやや前屈みの姿勢でシー卜に浅く腰かけます。(外向き)
次に袂をももの上に重ね、ひざの後ろを押さえて体を半回転させ、前を向きます。
前の席につかまると、身体を支えやすくなり、帯もつぶれません。